
最近、マルチエージェント構成のワークフローを実際に稼働させてみました。
簡単に言うと、「オーケストレーター(指揮者)的なエージェントが全体を管理しつつ、仕様を考えるエージェント、実装するエージェント、テストするエージェント……というふうに役割を分けて、それぞれが連携しながら動く」というものです。
最初はどこか半信半疑でした。「結局、指示をリレーするだけで、あんまり賢くならないんじゃ?」という懸念がありました。
実際に動かしてみると
ところが動かしてみたら、なかなかいい感じでした。
各エージェントが、自分の担当領域についてちゃんと思考してから動いてくれているんです。仕様エージェントは「何を作るか」を整理し、実装エージェントはそれをもとにコードを書き、テストエージェントは実装を見てテストケースを考える。それぞれが前のステップの成果物を受け取って、自分の役割に集中して処理してくれる。
一人のエージェントに「設計からテストまで全部やって」と丸投げするよりも、役割が明確になっている分、各エージェントの出力の質が高い気がします。専門家チームに仕事を依頼したときのような感覚、とでも言えばいいでしょうか。
役割分担がキモ
マルチエージェント構成の面白さは、コンテキストの分離にあると思っています。
一つのエージェントがすべてを抱えようとすると、コンテキストウィンドウの制限にぶつかったり、前半の指示を忘れてしまったりといった問題が起きがちです。でも役割を分けることで、各エージェントは必要な情報だけに集中できる。これがアウトプットの品質に直結している気がします。
また、「レビューエージェント」のような存在を挟むことで、実装の問題点を別の視点から指摘してもらえるのも大きいです。同じエージェントが書いて同じエージェントがレビューしても意味がありませんが、別のエージェントが「この実装、ここが気になる」と言ってくれると、なるほどと思う指摘が出てきたりします。
感じた課題
もちろんまだ課題もあります。
エージェント間の情報の受け渡しがうまくいかないと、途中でコンテキストが欠落して変な方向に進んでしまうことがあります。また、エージェントの数が増えるほど、全体の動作を把握しにくくなる面もあります。
オーケストレーターがちゃんと「今どのフェーズで、次に何をすべきか」を管理できるかどうかが、マルチエージェント構成の成否を大きく左右する印象です。
もっと使っていきたい
とはいえ、全体的な印象はかなりポジティブです。
「AIに丸投げ」ではなく「AIのチームに依頼する」感覚で使えると、一人のエージェントでは難しかったような複雑なタスクも、うまく分解して進められる気がします。
このブログ自体もマルチエージェント構成で管理するようになってきていて、記事執筆・画像生成・Git へのプッシュまでをエージェントたちに任せる運用を整えているところです。
仕組みとして動き始めると、あとは「テーマを渡すだけ」になってくるのが気持ちいい。しばらくはこの構成をさらに育てていきたいと思っています。